永井一郎さんが高橋和枝さんに宛てた弔辞

高橋 和枝(たかはし かずえ、1929年3月20日 – 1999年3月23日)は、栃木県大田原市出身の日本の女性声優。栃木県立大田原女子高等学校、東京家政学院(現・東京家政学院大学)本科卒業。血液型はAB型。本名:大泉 和枝(おおいずみ かずえ)。夫は歯科医師で開業医。

1998年5月14日、『サザエさん』収録中に、1990年以前から患っていた「治療が不可能な難病」といわれる骨髄異形成症候群による容態急変のために倒れ、そのまま東京都文京区の東大附属病院に搬送される。このため28年間務めたカツオ役を降板することになり、その日伊佐坂ウキエ役で収録に参加していた冨永みーなが、急遽代役としてカツオを演じ、当初は高橋が復帰するまでの一時的な処置のつもりだったが、そのまま3代目カツオとして正式に演じる事になった。
国民的アニメである『サザエさん』のカツオの声が、高橋と声質の異なる富永に何の前触れもなく変わったことに視聴者から問い合わせが殺到したが、その後高橋の容態が知らされると励ましや回復、その後の番組復帰を願う声や手紙が沢山寄せられた。励ましの手紙の中にはサッカー日本代表の中田英寿や元F1レーサーの中野信治からの手紙もあり、高橋は病床で「私の宝物」と言って喜んでいた。
しかし病状は重く事実上手遅れであった。復帰の願いもむなしく1999年3月23日午後5時、逝去。70歳没。誕生日を迎えた3日後のことであった。永井一郎によると、危篤状態の際、周囲が「高橋さん」と呼びかけても反応が無かったが、「カツオくん」と呼びかけると「はーい」と小さく返答したという。同様に花沢さん役の山本圭子も見舞いに行った際、「磯野くん」と呼び掛けたところ返事をしたとのことである。
葬儀の席で弔辞を担当した波平役の永井は、実際は高橋の方が2年(学年では3年)年上であるにも関わらず、『サザエさん』での役と同じく、父親の波平が息子のカツオに話しかけるような口調で、「カツオ。親より先に逝く奴があるか」「カツオ、桜が咲いたよ。散歩に行かんか」等と呼びかけた。永井本人は冷静に語ろうとしたが感極まって涙声になり、弔問者の涙を誘った。

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