「記憶している遺言」」の違いがトラブルに

 遺産相続の折に苦労したことは、ありがちですが、義父が書面で譲りたい内容を書いていなかったことです。

 私達夫婦、弟夫婦、義妹はそれぞれ実家から離れて暮らしていたため、余命宣告後の義父と直接会って話す機会は少なかったのです。

 余命半年と言われても、傍には母と義妹もいてすぐに介護のヘルプに行かなければならない、という状況でありませんでした。

 最終的に悪化するまでは自宅療養でしたし、最初の頃は本当に病人なのかというぐらい元気な時もあったので、 遠方で暮らす私達は病状を電話で聞く、2週間おきに帰省して様子を見る程度でした。

 その折に、「ガンを克服する!」と言っている本人の前で遺産相続の話をするのはためらわれました。

 そうこうしている間に病状が悪化して、本人も死期を悟ったのか、ぽつりぽつりと遺産相続の話をしだしたのですが、意識が朦朧としている状態なのではっきり聞き取れません。

 また、看護している人間によって違う内容を言っていたのか、後日、話をすり合わせても誰もが別々のことを覚えています。

 そのことで、「○○は、自分が都合がいいように”義父の遺言はこうだった”と言ってるんだろう」などと疑心暗鬼が家族内に生まれてしまいました。

 最終的には、法定に基づいて分割したのですが、後味がとても悪かったです。

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